今回は、EDHを統率者2014から始めるような方向けの話ですので、EDHに慣れてる方にはつまらない話になるかもしれません。また、カジュアルEDHを前提としていますので、ガチ視点で見た時に的外れなことを言うこともあると思いますがご了承ください。


 前回の日記(http://napuuukin1236.diarynote.jp/201411091930061776/)の終わりに、新発売の統率者2014を予算5000円で改造する、という話をしたのですがその前にベースとなるデッキを少し見ていきましょう。


 今回のレシピは公式ページ(http://mtg-jp.com/publicity/0011465/)に乗っているのでそれを見てください。今回の白単のレシピは割とまとまってはいるんですが、やりたいことが散っているのが気になります。トークン+装備+ヘイトベアーという噛み合ってるんだか噛み合っていないんだかよく分からない風になっています。


 前回の日記で、統率者を「黄金のたてがみのジャザル/Jazal Goldmane」にするということだったのでトークン戦術に絞りたいと思います。とは言うものの「正義の命令/Decree of Justice」「白の太陽の頂点/White Sun’s Zenith」「軍部政変/Martial Coup」と、既に強いところは入っているので改造というよりは補強程度になると思います。


 さて、ここからはEDHのデッキの組み方を話していきます。いきなり改造案を出すよりも、どういう風にデッキを組むか知っていた方が改造案を見た時に納得できると思うので、そこから話していきます。


 まずEDHの大前提として多人数戦であるというものがあります。多人数戦であるが故、普通の構築戦よりもプレイヤー間の駆け引きや戦略的な要素が重要視されます。つまり自分のやりたいことだけやって勝つというよりは、お互いを牽制し合いながら戦うということになります。なので除去や妨害にある程度スロットを割くことになります。


 あと、除去や妨害に関して忘れてはいけないのがメインから墓地対策が入るという点です。EDHはカードプールが広く禁止カードも少ないので、大抵どのデッキにも墓地利用のカードが入っている上、大抵胡散臭い動き。もっと言えば墓地を利用した無限コンボが数多く見受けられます。なのでメインから墓地対策をすることが重要になります。


 また、EDHの特徴としてどの色でもマナ加速をデッキに入れるというものがあります。どれくらいカジュアルにデッキを組むかにもよりますが、他のプレイヤーにマナ加速で出遅れると自分だけ使えるマナが少ないという状況になり、その分中盤からの展開力に差が出てしまうので、序盤どれだけ使えるマナを増やすのが重要になります。


 EDHは人によってマナベーズの作り方が異なるので、これを基準にすべきというものはないです。なので飽くまでも一例として僕のマナベースの作り方を書くと土地が35~37枚、マナ加速が10~15枚。おおよそデッキの半分をマナ関連に費やしていることになります。


 これは前回の日記でも書いたのですが、99枚のハイランダー(基本土地以外1枚差し)という性質上、特定のカードを引き込む為のドローカードやサーチカードというのがポイントになってきます。特にサーチに関してはレガシーですら禁止されているような「Demonic Tutor」や「神秘の教示者/Mystical Tutor」が使えるような魔境です。そういう強力なサーチがあるので、余計にサーチというものが重要になっています。ただ、今回のデッキ改造案では予算の関係であまりサーチカードは入りません。


 ということで、ここまでの話をまとめるとEDHのデッキ構築は入れたいカードややりたいことを詰め込めば良い訳ではなく、「土地+マナ加速+除去・妨害+ドロー・サーチ+やりたいこと」のバランスを考えながら組むことになります。


 今回は白単でトークン戦術を取るということで、豊富なトークン生成でプレッシャーをかけつつ最後は大量のトークンで押しつぶすというデッキ構成になります。ということで前置きが長くなりましたが、こちらが改造案になります。



Out
白たてがみのライオン/Whitemane Lion
ちらつき鬼火/Flickerwisp
王の摂政、ケンバ/Kemba, Kha Regent
銀刃の聖騎士/Silverblade Paladin
空狩人の散兵/Skyhunter Skirmisher
黄昏の番人/Twilight Shepherd
セラのアバター/Serra Avatar
天使の元帥/Angelic Field Marshal
神聖なる魂の守り手/Hallowed Spiritkeeper
記憶の仮面/Mask of Memory
速足のブーツ/Swiftfoot Boots
ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer
地層の鎌/Strata Scythe
執念の剣/Sword of Vengeance
骨溜め/Bonehoard
司令官の頌歌/Marshal’s Anthem
月銀の槍/Moonsilver Spear
アージェンタムの鎧/Argentum Armor
突撃鎧/Assault Suit
誅罰/Comeuppance
創意工夫の傑作/Masterwork of Ingenuity
平地/Plains ×3

In
精神石/Mind Stone 197
友なる石/Fellwar Stone 198
ダークスティールの鋳塊/Darksteel Ingot 57
彩色の灯籠/Chromatic Lantern 238
マナリス/Manalith 27
コーの地図作り/Kor Cartographer 25
忘却の輪/Oblivion Ring 120
導きの嘆願/Plea for Guidance 29
沈黙のオーラ/Aura of Silence 319
解呪/Disenchant 60
剣を鍬に/Swords to Plowshares 909
流刑への道/Path to Exile 899
Inheritance 51
安らかなる眠り/Rest in Peace 347
大祖始の遺産/Relic of Progenitus 236
金切るときの声/Battle Screech 74
征服者の誓約/Conqueror’s Pledge 46
警備隊長/Captain of the Watch 66
雲山羊のレインジャー/Cloudgoat Ranger 68
Kjeldoran Outpost 501
ヘリオッドの指図/Dictate of Heliod 68
旗印/Coat of Arms 320
レオニンの陽準器/Leonin Sun Standard 72
無形の美徳/Intangible Virtue 58

計 4985円




 カード名の横に書いてあるのはWisdom Guildのトリム平均価格です。ですので安いところで探せばもっと安くできると思います。とりあえず5000円という予算の中で考えたので入れたいカードが入ってなかったり、抜きたいカードを抜いてなかったりなどはしています。


 ただ、必須パーツと言われるものは入れれるだけ入れたかったので、そこはなるべく入れました。あとは、なるべく他のデッキを組む時に使い回しがしやすいようなカードを選んであります。


 特に「剣を鍬に/Swords to Plowshares」と「流刑への道/Path to Exile」はEDHで白を使う理由の一つになるほどのカードです。あとは「安らかなる眠り/Rest in Peace」や「沈黙のオーラ/Aura of Silence」なども白では必須パーツに近いレベルのカードです(ただし「安らかなる眠り/Rest in Peace」に関しては、自分の首を絞める場合もあるのでデッキによっては入らないですが)。


 本当は「神の怒り/Wrath of God」や「神聖なる埋葬/Hallowed Burial」などの全除去を入れたかったのですが、予算の関係上入っていません。


 あとは全体強化をジェネラルだけに頼らずに、何枚か入れています。ジェネラルはデッキの軸になる以上、対策されやすい存在です。具体的に言うと、今回の統率者2014にも収録されている「奉納/Oblation」や「混沌のねじれ/Chaos Warp」がジェネラル対策のカードになります。ジェネラルはライブラリーに戻る時には置換効果で統率者領域に行くことができないので、ジェネラル封じとしてよく使われています。なので、ジェネラルに完全依存するのは危険ということになります。そういう理由もあり「旗印/Coat of Arms」などのカードが入っています。


 あとはこの日記を書いている最中に思いついたのですが「かごの中の太陽/Caged Sun」なんかもかなりデッキに噛み合っている上にそこそこ安いので、5000円超えてもいいなら是非入れたいカードです。


 この改造案が良いか悪いかはともかくデッキとしてはまとまっていると思うので、デッキをどういじっていいか分からない方は参考にしてみてはいかがでしょうか?

コメント

しげのふ
2014年11月11日0:04

とてもいい記事ですね
統率者セット自体がある程度のコンセプトを持って作っているので、それに大きくぶれない程度に有用で安価なパーツに変えるのは初心者向けでいいと思います

せっかくなので自分も何か別の色のセットで同じような改造が出来ないか考えてみます

ナプキン
2014年11月11日8:52

>>しげのふさん
 コメントありがとうございます。こういうセットが出たなら初心者の方にもしっかり楽しんでもらいたいですしね。

 他の色の改造案楽しみにしています。

レベラー
2014年11月11日19:35

 初めてコメントさせていただきます、レベラーという者です。
 EDHとリミテッド(主にミニマスター)を、下手なりにやっております。

 カジュアルをターゲットにしたEDH記事に惹かれて、お気に入り日記に登録させていただきました。
 私も白単デッキを持っているので、今回の記事は、デッキ作りの参考にさせていただきたいと思います。

 よろしくお願いいたします。


 

ナプキン
2014年11月11日23:05

>>レベラーさん
 コメントありがとうございます。白単は難しいですけど面白い動きができて楽しいですよね。

部長
2014年11月12日12:28

はじめまして。

カジュアルEDH考察と言うことですが、前の記事での各ジェネラルの特徴や低予算で最低限やりたい強化等がとても深く考えこまれていて参考になりました。

自分は白単の構築済みからナヒリをジェネラルに、この記事の例とは逆にヘイトベアーと装備品を増やしてトークン戦術を廃する形でデッキを作ってみました。

自分も赤青剣など強力な装備品を持っていなかったりするので割と低予算な強化だったのですが、とりあえずコンボデッキを牽制しながら1人くらいは殴り倒せるくらいのデッキが作れたので暫くは使おうと思ってます。

ただ、やはりリソースを供給できるカードを引かなかった時の空気具合は半端ないですね(^-^;

ナプキン
2014年11月12日22:40

>>部長さん
 コメントありがとうございます。せっかく統率者にできるPWが来たんですし、ナヒリを組むのも面白そうですね。装備は殴打頭蓋や各種2色剣、十手など高いカードが多いのが辛いですよね。

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